ハード系のパンを焼く場合、とっても大切な作業のひとつが切り込みを入れる作業「クープ」だ。
いま、バゲットにクープを入れたところ。生地の状態が良ければ、クープを入れたとたんにプワッと切り込みが開いていく。この瞬間、パンの善し悪しが決定づけられてしまうのだから、慣れない人はどうしても緊張してしまう。
でも、だからといっておっかなびっくり刃を当てたのでは、いけない。勢いも必要なのだ。
柔らかい生地に刃物を当ててザッザッザッと切り込んでいく。慎重ながら大胆に。気持ちは一点に集中!
そして、刃の切れ味は何より重要。
私が使っているのは、「カミソリ」薬局で売っているごく一般的なもの。切れ味が悪くなったらどんどん替えられるのが都合がよく、これをずっと使っている。マトファーのクープを試してみようと思ってはいるんだけれど、なんだか、このカミソリを愛用している。道具のひとつも、変化させるのにはちょっとした勇気が要るものですね。